あまりに多くの人々でごった返す交差点のど真ん中に立って、私は空を見上げた。 七夕祭りの装飾やら屋台やらの光で、天の川なんて見えたもんじゃない。まったく何のための祭りなのか、これでは分からない。 笛の音、太鼓の音、人々の話し声や笑い声… 一年に一度、待ちに待ったきょう、やっとの思いで再開したふたりは、こんなどんちゃん騒ぎの中で色々するハメになるのだ。 ハグとかキスとか、あとはまあ、その先とか…。 まったく、ムードもへったくれもないな。
7/8/2024, 5:17:35 AM