僕たちは幼少期から3人で一緒だった。小学校も、中学校も、高校になってもずっと同じクラスで僕たちは家族のような関係だった。
それが揺らいでしまったのは僕のせいだ。
いつも3人で帰っていたのに、今日は2人きり。と思ったら、置いていかれたあの子が僕らを走って追いかけてきた。
「あんたたち、付き合ったんでしょ?お幸せに。」
そう言って僕らを追い抜いて行った。
いつの間に気づかれていたんだ、と驚いたが、10年以上の付き合いだからバレるのも当然か。
あの子は、気遣って僕ら2人の時間を作ろうとしてくれているのか、他の友達と話すようになってしまって、3人で話すことはなくなった。僕たちと話している時よりも笑顔が引き攣っていて、どこか無理しているように思えた。
僕のせいだ。僕がちゃんと謝らなきゃ。放課後待ってて、とだけ伝えて、自販機であの子が大好きなコーンスープを2つ買って、屋上へ向かう。
屋上の扉を開けると、木枯らしが吹いていて、いつも以上に肌寒かった。
寒がりあの子はマフラーに手袋、イヤーマフまで付けているくせにミニスカートで、木枯らしに乱された髪と葛藤しながら僕を待ってくれていた。
「ごめん。」
僕は呟くことしか出来なかった。木枯らしのせいで聞こえているかどうかさえ怪しかった。
「いいんだよ。私絶対あんたのこと好きにならないんだし、恋愛くらい好きなようにやりなよ。」
「また3人で仲良くしてくれる?」
「無理。私なんかに気遣ってないで彼女大切にしなね。てか私さ、彼氏が待っててくれてるんだよね、もういい?」
僕が渡したコーンスープの缶を開けないまま、あの子は帰ってしまった。また強い風が吹く。見下ろせば、枝だけの木が震えている。僕らの選択は間違っていたのだろうか。
1/17/2026, 12:30:18 PM