寒さが身に染みて
肌寒い朝
コートを着て家を出た。
車のドアに触れた瞬間
私の天敵である静電気が手を襲った。
…幸い、車のエンジンはかかってよかった。
20分後
小さな墓地にたどり着いた。
私の祖父と祖母がここにいる。
本当は本物の花がよかったが、
寒さで枯れてしまわないように造花を供えた。
それから、家から持ってきた雑巾で2人の墓石を優しく
拭いた。
氷のように冷たい。
北風にふかれて、何度も火が消えそうになる線香。
それを必死に守りながら
私は2人に手を合わせた。
日本の冬は寒い。
でも、ただ寒いだけではない。
目の前からは消えてしまったけれど、
今も心の中で生きている人。
彼らの温かさは
周りが寒いからこそ、私の中で際立つのだ。
1/11/2024, 1:59:14 PM