宮平和実

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「雫」

 玄関のドアを開ける音がした。
「ただいま!」
「おかえり」
仕事の出張から帰ってきた彼を見たら、涙が雫となって落ちた。私はなぜ泣いているのか、分からなかった。
「大丈夫?」と言って彼は、私の涙を拭った。
「大丈夫じゃないと思う。君に、会ったら安心して泣けてきた。」
「そっか。寂しい思いさせてごめん。早く君に会いたかった」
「うん。私も君に会いたかったよ」
隣に彼がいて、寄り添ってくれる事がすごく安心して、ホッとした。安心感からくる涙が雫となって落ちたのだろう。
「そういえば、君がほしいって言っていたもの買ってきたよ」
「ありがとう」
「いえいえ!」
 今回の事で、私は寂しいと感じていた事がよく分かった。彼と一緒にいると、私の中で色々な感情が出てくる。これからも、彼と一緒にいたいと思った。

4/21/2024, 12:40:29 PM