優月 詩羽

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「終わらない夏」
それはまるで太陽のように

熱く、眩しく、切なく
私の心に夜明けを告げる。

あなたの熱くて熱くて燃え上がるような温もりが、
あなたの眩しすぎるほどの日差しが、陽だまりが、
冷めて、壊れてしまうことのないように、
ゆっくりと、丁寧に、
この手ですくったあの夏の日。

拝啓 私の愛する人へ

お元気ですか?
私はあなたのいない5度目の夏がやってきた今日この頃。
私の心は、まだあなたの温もりの中にいます。
あなたのいる世界では、あなたは安らかな光で、、
きっとたくさんの人の朝日となっておられるのでしょう。
私の心は、斜陽。
あなたが太陽なら、私は何者だったのでしょうか?
私はあなたの日陰になり、
あなたの心安らぐ存在でいられたでしょうか?
私は今、月を見上げています。
窓を開け、照りつけた太陽の暑さがまだ少し残り、
温もりのある風が私の髪をゆらすのです。
私と、あなたが存在する世界はもう違うけれど、
安心して眠っていてください、、
安心してみなの陽だまりになってくださいませ。

私の愛する人へ、
私の心は、永遠に終わらぬ夏です―。   
                       敬具

8/17/2025, 1:00:13 PM