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   あの頃の私へ


 早く大人になりたがっていた、小さくてものすごく元気だった頃のわたしへ。
 今、少し言葉を送ります。

 もうこれを書いている前から、私はとっくに大人です。
 何が、というとむずかしいです。
 子どもと言われる歳を過ぎ、大切な家族や、大切な動物たちを見送った、というと、小さいわたしはおどろくでしょう。
 わたしが思い描いていたような大人になれなかったこと。諦めたのは夢だけではないことや、他にも色々とあります。
 苦さを知ることは大人になることなのか、まだ私にはわかりません。
 小さなわたしが私の話を理解したなら悲しむかもしれませんね。
 とはいえ、目まぐるしい日々にきっとすぐに忘れることでしょう。
 こんな言葉が届くなら夢の中でしょうから、それならば明日のために、今日のためにゆっくりと眠って下さい。

 おやすみなさい。どうか続きはいい夢でありますように。

5/24/2024, 11:27:45 PM