ゆっくりと意識を呼び起こすと、心地よい温もりが伝わって安心を覚えた。
俺の腕の中には、愛しい彼女が俺に寄り添って眠っていて、規則的な寝息が聞こえてくる。
彼女の頬に触れると、柔らかくて愛しさが増した。
ゆっくりと彼女の瞳が開けられると、微睡んだ瞳が俺をしっかりと捉える。そして彼女の手が重ねられ、目を細めて頬擦りをしてくれた。
「だいすき……」
力の抜けた甘い声が囁かれて胸が高鳴る。
「起きたくない……」
俺は彼女の身体を抱き寄せると、彼女も俺の身体を抱き締めた。
「そうだね」
この甘くて愛おしい時間を、終わらせないで欲しい。
おわり
一九六、終わらせないで
11/28/2024, 1:36:11 PM