題:愛はいつも温かく
ついにこの日が来た……!
「キャ~!(小声)」
今日はリンクさんと初デートの日。
ようやく紅葉してきたので、紅葉狩りに行かないかと誘ってみたら……。
『ん、全然良いですよ。ロゼッタさんと紅葉狩りに行けるなんて光栄です』
だって~!!
「キャ~!(やはり小声)」
思い出しただけでドキドキが止まらない〜!!
いいえ、落ち着くのよロゼッタ。こういう時こそ冷静でいないと……。
『ロゼッタさんと紅葉狩りに行けるなんて光栄です』……キャ~!!!
(全っ然落ち着けない〜!)
全身が熱くて、顔が紅潮してるのが自分でも分かるくらいドキドキしてる〜!
……あ、リンクさんが来た時のために温かい飲み物を買っておくというのは……!?天才かよ自分。
てことで、早速近くの店に入ってコーヒーを二人分買う。
冷めないように、魔法をかけておこう。……冷めてたら美味しくないじゃん?
序盤から印象を良くしておくのよっ!!……って、ピーチさんに手厚く言われてるし。
私がリンクさんに恋をしているということは、ピーチさんにしか打ち明けてない。だって恋愛のエキスパートだし……。信頼できるかなって……。
そんなことより……秋風寒っ!
肌に針刺してくるみたいで痛いな……。
……え、好きになった理由?
ええっとぉ……。
……最初は無口無表情で必要最低限のことしか話さなかったけど、次第に打ち解けていって今みたいな素敵な笑顔とか気遣いとか、そういうところに段々と……。
「お待たせしました、ロゼッタさん」
「!…リンクさん……」
何その秋服めちゃくちゃ似合ってるんですけど!?待って恋愛素人にいきなりそれはヤバいってっ!!パニックになってるから!!
「……どうされたんですか?」
「はっ。……いえ、何でもありません。寒いでしょう、コーヒーです」
「わぁ、ありがとうございます。…すみません、気を遣わせてしまって」
「いえいえ、せっかくの紅葉狩りですので……」
「ふふっ、では行きましょうか」
微笑むとこ可愛よ。破壊力えげつないわ。
そうして紅葉狩り開始。冷静を保っていられるかどうか……。
「ロゼッタさん、渓流と紅葉が良い感じですごく綺麗ですね!」
「そうですね。とても」
貴方が。
(〜他の人物(モブ)の視点〜)
「あのカップル最強にお似合いじゃん」
「それな!」
「彼氏超絶イケメンだし、彼女も超絶美人だし!うちの彼氏と交換してほしいくらいだよ〜」
「あの彼女めっちゃ可愛くね?」
「可愛いの域超えて美人じゃん。清楚系?って感じ」
「てか彼氏もめっちゃイケメンじゃん。羨まし〜」(モブの視点終了)
秋風がどんなに寒くても、リンクさんへの愛は冷めない自信がある。
だって、リンクさんが最初で最後の恋人だから。離れ離れになっても、私はリンクさんを諦めない。
愛はいつも温かく在るべきと、ピーチさんが言ってたし。
〜初デート終了後〜
「で、どうだった?どこまでいけた?告白した?返事は?OK?NO?プランは完璧に……」
「そんなに質問攻めしないでください!ゆっくりお願いします!」
帰ってくるなり質問攻めしてくるピーチさんを手で制して、緊張しながら答える(なんか知らんけど緊張してる)。
「……告白は、しました」
「ほうほう、それで?」
「……」
答える代わりに右手の親指を立てて見せた。
「……っ!……貴方、ついに……やった、のね……?」
無言で首を縦に振る。
「よっしゃああぁぁっっっ!!!!今日はパーティーを開くわよ!!早速デイジー達を呼んでくるわ!!」
「え、ええっ!?ちょっと待ってくださいよ〜!」
その後、デイジー達によって盛大に祝われたロゼッタ。
秋風が、窓を叩いた。
『秋風🍂』
10/22/2025, 1:15:10 PM