たまき

Open App

#44 朝日の温もり


昼の気温は夏らしくなってきても、
更ければ肌寒さすら感じられる夜。


月の仄かな冷たい光に、
その針が照らされぬよう時計をそっと伏せて。
私たちは眠りを忘れて過ごした。


そうして迎えた朝日と、
毛布のような彼の温もりは、

新しい一日の始まりを教えてくれて。

ぐっと伸びをすれば、
体内時計が朝だ朝だと騒ぎ出すようだった。


---

作り話みたいなプラトニックな夜明け。

6/9/2023, 4:15:20 PM