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「私、あと3日で死んじゃうんだって」

彼女は寂しそうに小さく呟いた。わたしは思わず顔を上げ、彼女をじっと見つめた。

「やだなあ、そんな寂しそうな顔しないでよ」

痩せ細った手首を優しく握る。心臓がドクドクうるさい。
3日で死んじゃう…?どうして?あんなに優しくて、明るくて、いつも笑顔ないい子なのに。

「なんで、だって、」
「じゃあ、私はこれで!ちゃんと食べてよね」

ぴっ、とテーブルの上の料理を指差す。まって、と手を伸ばすが、彼女はこちらを見ることも無く行ってしまった。

「……まだ…話したいこと、いっぱいあるのに…」

今までの思い出も、これからの話も、…さよならすら言えていない。でも、わたしじゃあの子を追いかけられない。どうしてわたしじゃないんだろう。なんであの子なの。
震えた手で箸を持ち、ご飯を口に運ぶ。が、味はしない。

「……おいしくなんかないよ…っ」

カラカラと音を立てて箸が床に落ちる。そのまま小さな雫も床に滴り落ちた。…早く、食べれるようにならなきゃ。

8/20/2024, 6:16:55 PM