香水。
電車の乗り換えで駅のホームに降り立った時、不意にあなたの香りがした。
違うと分かっていながらも、つい振り返ってはあなたを探してしまう。
わかっている。
もうあなたに会うことはない。
わかっている。
もう二度と元には戻れない。
あなたと過ごした毎日。
何気ない日常が、あなたと一緒だとキラキラと輝いて見えた。
大好きだった。
ずっと一緒にいたかった。
だから、あなたの裏切りに気づかないふりをした。
元に戻ると信じて、あなたを待っていた。
でも、あなたは戻ってこなかった。
わかっている。
もう二度と元には戻れない。
甘い香水の香りで蘇る
ほんのり苦い、あなたの記憶。
8/30/2023, 1:24:28 PM