桜川 猫未

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喪失感、 
終わりを知らせるように、
入道雲がかなとこ雲に、
入道雲の味は秋日和、
かなとこ雲の色は彩星、
空を見上げて月が出る、
夕日に照らされる月は、
僕に移っていた、
遠くの空で鳥が飛び、
雨の匂いと一緒に焼きたての甘い赤子が私を攫う、
見上げるばかりの晴天で、
空は曇りがち、
朱色に染められた布の端を静かに切り取る、
散りばめた星屑を手で集めても、
鉛丹色の雲が覆いかぶさる、
終わらない静かな時間に、
終わりを告げる、
今夜は私を蔑む。
                       ✡❧

9/11/2024, 9:06:25 AM