忘却者

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子供の頃。友達と遊ぶと、毎回駄々を捏ねていた。

みんなもあるだろう。友達と別れるのが嫌だと。
親に泣き縋り、哀願したことが。

私もそうだった。「バイバイ」が嫌いだった。中学までは。

高校に上がって、仲のいい友達と離れ離れになった。
もちろんそれも悲しかったが、そんなことでなくお年頃では無い。

それは問題じゃないんだ。

何が問題かと言うと……高校でいじめがあったことだ。

私が元凶というわけでも、いじめられた訳でもない。

ただ、いじめっ子達に誘われたのだ。

もちろん、いじめなんてしたくない。だが、いじめっ子達は学年のカーストトップ層。私なんかが断れるわけが無い。

仕方なく、私はいじめの共犯になった。

偶に中学時代の友達に会うと、学校についてよく聞かれる。友達の事なら知りたいよね。

でも「いじめの共犯だ」なんて言えないでしょ。

早く帰りたい。早くこの会話を終わらせたい。早く学校生活を終わらせたい。早くいじめを終わらせたい。早く消えてしまいたい。

別れる時間になると、心が軽くなる気がする。

演技をしなくて済むから。

一時の暇を過ごしたかと思えば、またやってくる。

演技はまだ続く。

私は舞台の上の人形なのだから。

学校から帰る時。

明日、少しでもいいから、何か……何か……変わって欲しい。

そんな思いは心の扉に閉じ込めて

いじめっ子たちに告げる。

「また明日……」


お題「また明日」




作者より:スマホの制限ギリギリで書いたので変な風になってるかも!!!すみません!!!

5/22/2024, 12:57:13 PM