姉弟で一線を越える話は漫画でよくあるが、現実でもあるのか
友人にそう問われ、息を呑んだ
俺は義理の姉と一線を越えているから
リビングの扉を開けると対面キッチンにいる瑠奈姉が「おかえりー」と声をかけてくる
それに素っ気なく「ただいま」と返すとさっさと自分の部屋に行く
勉強机にリュックを置くとネクタイを解いてリュックの上に投げるとベッドにダイブする
汗で張り付いたワイシャツも暑苦しいスラックスも今すぐ脱ぎ捨てたいが、そんな事をする余力はない
「琉生」
ノックもなく勝手に入ってくる瑠奈姉
それを注意するのもめんどくさい
「何?」
投げやりに聞くが瑠奈姉は気にしない
ドアを静かに閉めるとベッドまで歩いてくる
「ご飯にする?
お風呂にする?
それとも…」
俺の頭の傍に手を着くとそのまま顔を近付けてくる
「わ・た・し?」
甘く聞いてくる瑠奈姉は女の顔をしている
「確実に食べられるのは俺だと思うけど」
「酷いなー」
言い方は拗ねているがくすくすと楽しそうに笑う瑠奈姉はホントに魅力的だ
俺は軽く頭を上げ、触れるだけのキスをする
「母さんは?」
「寝てるよ」
触れるだけのキスだけでは足りなくて、だんだん舌を絡める深いキスになる
それと同時に身体が熱くなる
(欲しくてたまらない…)
この渇望感と身体のほてりは収まる事を知らず暴れまわる
それを知ってか瑠奈姉は俺を煽ってくる
母さんの目が覚めるまでに姉弟に戻らなければならない
そんな制限さえ今は俺達を焚き付ける材料にしかならない
8/3/2024, 3:46:32 PM