社会人4年目。
うちの会社は、俗に言うブラック企業なのだと思う。朝早い出社、山のような業務、押し付けられる残業。学生の頃はうつ病なんて無縁だと思っていたが、今ではとても身近に感じる。時間が無くて精神病院にも行くことができない。
疲れた。休みたい。辞めたい。楽になりたい。
「しにたい。」
気づけばそう呟いていた。頭がかすみ、視界はぼやけ、足はふらついた。
橋の上だった。下を覗くと、青く光る川。今日は一段と綺麗に見えた。
死んだら楽になれる。
そう思った。終わりにしたかった。
欄干に足をかけて、乗り越えて、あとは飛ぶだけになった時、空を見た。そこには、どこまでも続く青い空があった。
突然、涙が溢れ出てきた。涙で歪んだ視界は、ただただ青かった。
世界はこんなにも広かったのだとそこで気づいた。俺は小さくてちっぽけだから、俺がどうしようが世界が変わることは無いし、俺に干渉する世界もない。俺には自由があるのだと思い出した。
今日、会社をやめよう。そう決めた。何を言われたって辞職届を押し付けてこよう。職を失ったって死ぬわけじゃない。人生、なんだってできる。大丈夫だ。
俺にはどこまでも続く青い未来が待っている。
10.23 どこまでも続く青い空
10/23/2024, 10:54:09 AM