頭のなかでは言葉が渦巻いていて、言いたいことがいくらでもあったのだ。なのに、相手を傷つけないようにとか、正しく伝えようとか、自分の認識が間違っているかもしれないとか、そういうことを考えてゆくと、大量の言葉からどんどんと削ぎ落とされていって、気がつけば何も言えなくなっている。黙ったまま、恨めしげに見つめることしかできない。何か話さなければ伝わらないのに、削ってしまった言葉はもう戻ってこないのだった。あなたは怪訝そうな顔をしてる。#届かぬ思い
4/15/2023, 11:35:59 AM