彼女の一声が虚ろな雑踏を塗り替え顔色を喪う一面は朱く照り返し瞼を焼く陰ばかり勿体ぶるやがてもう直ありふれた夜に呑まれるのだろう泥む想いが肺の裏辺りに縋って行き場を失くす他人のように憐れんで西は頬を刺し続けていた―――――(沈む夕日)
4/7/2024, 11:18:33 AM