『これからも、ずっと』
※BL 二次創作
すべてに絶望していた。未来を夢見ることもなかった。
生き残ることは何事にも代え難い喜びだったが、生きることは特別楽しくなかった。ただ死なないために生きていた。
退屈を忘れるには酒がちょうど良かった。酒を浴びるほど飲んでいる時は多少気が紛れた。だから好きでもない酒をずっと飲んでいた。
こんな退屈な日々がこれからもずっと続くのかと何もかも諦めいたある日、あいつが現れた。
すべてを燃やし尽くす豪奢な赤は、オレの退屈な日常をいとも容易く壊していった。
善人を絵に描いたようなヤツなのに、常識がまったく通じない。少し目を離せば、次から次へとトラブルを引き寄せるとんだ疫病神だ。あいつといると、退屈を感じる暇もなく、無駄に喧嘩をすることも、浴びるように酒を飲むこともなくなった。
こんな日々も悪くはない。生きていて初めて浮かんだ想いに、オレは初めて未来を夢見てしまった。こんな日常がこれからもずっと続くよう願ってしまった。あいつがいなくなるとも知らずに。
4/8/2026, 11:25:54 AM