タイムマシーン
未来に行く分には、可能性があるらしい。
相対性なんたかに則ると、スカイツリーのてっぺんと地面は時間経過がズレると言った調子で。
残念だ。私が行きたかったのは過去だった。
私が生まれる前に行って、ぜひ両親に聞いてみたかった。 どうして私を産むの?
こんな質問がありきたりになってしまった世の中は可哀想だ。決して楽ではない出産を乗り越え、自分ではない誰かに時間もお金も費やして、その先にこんなことを聞かれては、怒っても仕方がない。
そう考えるくらい恵まれた環境で育った。だからこそ、訪ねたかった。
あなたの子供はどんなに手をかけても中途半端、普通に漕ぎ着くのにたくさんの労力が必要で、子供は努力が大嫌い。親に平気で嘘をつき、気に食わないことがあれば、怒ったり泣いたりして誤魔化し、本当にどうしようもなくなったとき、あなた方が一生懸命生きてきて得たものを食い尽くす。
そんなでも、産みたいの?
きっと、それでも産みたいと言うのだろうな。
そういう親なのだ。子供の私が1番よく知っている。
でも、なぜ望むかはわからない。これはきっと、私が子供である限り理解し得ないだろう。
同じ学校のあの子がもし両親の子供だったら。優秀な子に素晴らしい環境を与える親がいたら。
感謝している。とても感謝している。
だけど、あなたらが思うほど、私は特別な人間になれなかった。
申し訳ない。ごめんなさい。
1/22/2026, 3:26:14 PM