hashiba

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目立つことを嫌い、いつなんときも影であろうとする。彼はそういう人だった。そんな人が自分に気を許し気ままに振る舞う。今もこの家で、ソファに行儀悪くごろ寝している。こうなるよう仕向けたのは間違いなく自分なのだが、思った以上に心にくるものがある。影というものはいつでも光を連れているのだと、この期に及んでよくよく思い知った。時々ひどく眩しくて目が開けられず、触れることさえ躊躇われるのだ。


(題:無色の世界)

4/19/2024, 2:15:26 AM