あっきー

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日常

電車の騒音が化け物の呻き声のように聴こえる。
僕らはこの騒音を轟かす物質によって、様々な距離を移動している。

思考という唯一の知能を持った生命体が、個々の目的の為にこの鋼鉄の塊に運ばれていくのだ。

出荷される家畜の如く。
毎朝、あるいは帰宅する時でさえも、荷物の様にギュウギュウに詰められながら。

これがこの国の特に朝方の日常である。
冷静に考えればある種、異様の光景であろう。
しかしこの国で生きている人間はこれが"普通"の感覚なのだ。

電車にとって、我々は荷物だ。
知能を持った、肉体を送る為の配達、配送だ。

我々は運ばれているのである。

6/23/2024, 9:24:06 AM