最近一気に気温が落ちた。カーディガン一枚あれば十分だった通学路とは先週でおさらばしてしまった。マフラーも手袋もしているはずなのにまだまだ体は冷えていて、あなたともっとゆっくり話して帰りたいのに、吹き付ける風が冷たいせいで私達は自然と早足になっていた。
厚手のパーカーしか羽織っていないあなたはさっきから風が吹くたび寒いと言っている。そしてそのたびに、私とあなたの会話が中断されてしまうことが不服だ。
ねえ、寒いのなんてどうでもいいでしょ。今日も一緒に話したいことがいっぱいあったんだよ。指先ばっか見ないでよ。ねえ、ねえ、ねえ、
まだまだ冬の足音が聞こえてきたばかりだというのに、このままではいったいどうなることやら。
ひとまず、明日は彼女にカイロでも持ってきてやろうと思う。
『冬の足音』
12/3/2025, 3:12:53 PM