ラカロ

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あなたと居ると苦痛だった
希望に満ちたその顔が、私を求めるその行動が
一緒に居ると幸せそうなその雰囲気が
今までの私の全てを否定しているようで
共にするその時間が早く過ぎればいいと思った
ああ、雲になりたい

確かに一緒に居るその瞬間だけは楽しかった
でもふと我に帰った時、全てが虚しくなる
その虚しさはちょっとずつ心を蝕んで
気がつくとまたあなたに楽しみを貰って
その繰り返し

その繰り返しがとても苦痛で
いっそのこと全部忘れさせてくれれば楽なのに
いっそのこと私を見捨ててくれれば楽なのに
ずっと一緒に居てくれるわけでもない
ずっと離れてるわけでもない
そのどちらでもない状況が本当に苦痛だった
いつしか心の中は虚しさの方が大きくなっていた
それでもいつかはなんて考えてしまっていた

今日やっと気づいた
この繰り返しに意味はない
ああ、最初からこうすれば良かったんだ
こうすれば雲になれる
狭く硬い鉄の箱
その向こうに見える赤はまるで夜明けのようだった
さようなら

5/21/2025, 4:00:30 PM