猫宮さと

Open App

《窓越しに見えるのは》
早くに目が覚めて、カーテン越しに外を見た。
空は宵闇の黒から薄紅へ色を変え。
少しだけ顔を出した朝日が、あなたの守る黄金色の街並みをだんだんと輝かせていく。
街はまだ眠っているのか、昼に建物を覆う煙はまだ静かで。

夜明けが過ぎれば、黄金色の機械達が煙を噴いて動き出す。
そこには、たくさんの人々が生きている。
悩み、苦しみ、悲しみ、笑っている。
完全な復興はまだ先だけど、きっと彼はやり遂げる。
ガラスの向こうで輝きを増す街並みは、そんな明るい未来を切り取ったかのようだった。

7/1/2024, 12:38:38 PM