壁にかけたカレンダーの日にちをなぞりながら、あの愛しい人と会えるまでの日数を数えてゆく。
あと2行と、2日。
簡単に会えなくなってしまってから、そろそろ7年ほど経つ。たまにの逢瀬はあったけれど、それくらいで我慢できるようなタマじゃない。
2行と2日、あとそれだけ我慢すれば一緒に住まうことが出来るのだ。
そして、当日。
待ち合わせをしていた最寄り駅へ向かうと、7年前までは毎日のように見ていたあの人が佇んでいる。
思わず走り出してしまいそうな気持ちを抑えながら、紳士をイメージしながら声をかけた。
「お嬢さん、これから駆け落ちと行こうか?」
「…ふふ、刑務所生活は、どうだった?」
…そりゃもう、お前と会えない時間はお前がくれたカレンダーで寂しさを紛らわしたよ。
#カレンダー
9/11/2023, 3:31:41 PM