頭の悪い高校生

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「 なんで私だけを見てくれないの 、? 」

私が好きな彼は 、浮気性だった 。
正真正銘のクズ男だ 。
自分がいいように利用されてることなんて分かっているのに 、それでも 、離れられない 。
四六時中彼のことばかりで 、今何をしてるのか 、
どこで誰といるのか 。気になってばかり 。

友達には 、" そんなやつやめなよ 。"
なんて 、かれこれ何回言われただろうか 。
そんなの自分がいちばん分かってる 。
どうしても 彼に対して好きな気持ちが残ってしまっている自分を心底恨んだこともある 。
それでも 、諦めきれなかった 。


そんな私も 、とうとう我慢の限界だった 。
3度目の浮気 。
泣きながら 、嗚咽を漏らしながら 、
ここまで彼に怒りの感情を抱いたのはすごく久しぶりの事だった 。
「 ごめん 。 」
彼は私を見るなり 、ごめんと呟くばかり 。
そのごめんも何回聞いたことか 。

「 もうごめんばっかり聞きあきたよ 、… 」
「 … ごめん 」
それでも 、私は心のどこかで 、彼にまた淡い期待を抱いていた 。
今度は私だけを見てくれるかも 。
今度は私を一途に愛してくれるかも 。なんて 、
そんなことあるわけないのに 。
「 … でもやっぱり好きだよ 、」
「 …俺も好きだよ 」
ほら 、またそんなこと言って私を期待させる 。

「 今度は 、浮気しない ? 」
「 しない 。約束するよ 」
あぁ 、またこうやって私は彼に騙され 、
沼っていくんだな 。
どうやら私は 、彼なしじゃ生きられないみたい 。

「 好き 、大好き 」
「 俺もだよ 。愛してる 」
今幸せなら 、いいんだ 。
彼がどんなにクズでも 、
好きという気持ちは溢れ出すばかりなの 。

Fin .

2/5/2023, 12:11:23 PM