たまには、君に会いに行こう。
本を開けばほら、あっという間に君の世界に飛び込んでいけるんだ!
その世界から見る君の姿は、いつだってきらきら輝いてみえて。君の言葉は、何度だって僕を奮い立たせてくれる。
物語の終わりが近づくと寂しさが胸をよぎるけれど、その頃には読む前の僕のことなんか忘れて次、何をしようかなんて考えてる。
踏み出すための一歩をくれる、大好きな僕の初恋
本を閉じて、そっと表紙に触れる。元は真っ白だったその色は、今ではもうすっかりくすんでしまっていた。
本を片手に立ち上がると、窓から差し込む光の眩しさに目が眩んだ。
もう、そんなに時間が経っていたのか。なんだかお腹も空いてきた気がする。
窓辺に寄り窓を開けると爽やかな風が吹き込んだ。
今日は、なにをしようか。
手にした本を窓辺のそばのテーブルに置くと、まずは腹ごなしをしなくてはと扉を開けた。
残された1冊の本は、陽の光に照らされ元の白さを取り戻したかのようであった。
カーテンが揺れ、本のページが開かれる。
微笑んだ少女は、凛とした声で告げた。
──あなたは、何度だってやり直せる。
3/5/2026, 7:31:40 PM