冬になったら
冬に備えて新しいコートが欲しい。寒くなっても大丈夫なように。毎年そう思う。
でも、実際冬が来たら、外に出たくないし、天気もどんよりとしているし、雨が降りそうだったりするので、濡れても大丈夫なコートしか着なかったりする。
それでも、少しずつコートは増えていく。
冬のコートというのは、私にとっては訪れることがなかった未来のようなもの。希望はあったが実現はほぼされなかったもの。
もちろん、そういうものはコート以外にもたくさんあるが、私にとっては、冬になると毎年起こる。
そして、ほぼ例外なく数年後に私はそれらを手放すことになる。私にとっては、ほとんど着なかったコートだが、誰かの手に渡る時は、その人の未来を作る可能性となっているのかもしれない。
そう思うと、コートというのは可能性なのだろう。そして、今年の冬もまた、可能性が増えた。
11/18/2024, 5:39:30 AM