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「ママ手冷たくなった!」

私のことを見上げながら言う姿は
おそらく世界一可愛いだろう。
そんなことを思ってしまうくらいに
私は息子にベタ惚れしている。

「手ぶくろいいって言ったからおいてきちゃったよ。」

「ヤダヤダ!手ぶくろするの!」

「じゃあママの貸してあげる。
大きいから落とさないようにね。」

「うん!」
大きく笑顔で頷く姿は本当に可愛かった。

「はい,どうぞ」

手ぶくろを取ると雪は降ってないものの
それでも寒さは厳しくて
子供にはもっと辛いだろうそう思った。

「わぁ〜ママのこれ大きい!あったかい!」

そう言って私に着いてくる息子は
ピョコピョコと効果音がつきそうで思わず写真を撮った。
最近こんな感じてすぐ動画や写真撮っちゃうから困る。
容量が少なくなっちゃうから。

「ママ!おてて繋ご!」
私の手ぶくろをした手を差し伸べしきた。

「どうしたの?」

「だってこれしてないから冷たくなっちゃう!」

心配そうな顔をして私を見つめる君に
なんだか涙が出そうで

「ありがとう」
そう言って君とを繋いだ。

「早くお家に帰ろっか。
おうち帰ったら温かいココア飲もうね。」

その言葉を聞いた君はニコニコしていて
可愛かった。

この時間を大切にしていこう君を見てそう思った。





─────『手ぶくろ』

12/27/2022, 10:38:19 PM