題 やさしい嘘
大丈夫だよ、どこもおかしくないよ、可愛いよ、そのままでいいよ。
そんなこと言いながら影で悪口言う。
あの子変じゃない?
どこか変わってない?
ありえなく無い?
優しく感じる嘘だけど、優しくない。
全然優しくない。
その悪口が他の友達の口から耳に入る。
ねぇねぇ、あの子があんなこと言ってたよ~ひどいよね!
そんなこと言ってるあなたの顔は何でそんなに笑顔なの?
私の不幸を楽しんでるの?
そんなこと言いたくなる。
影で言ってる人だって、わざわざその悪口告げ口しに来る人だって、私はどっちもキライ。
優しくなんてないもん。
面と向かって悪口言われるのが1番嫌かもしれないけどさ。
嫌な感じじゃなくて、本当に思って言ってくれるなら伝わるから。
真綿で首を絞めるようにじわじわと私を苦しめるの、本当にやめて欲しい。
逃げられない教室での出来事。
逃亡したいな。
今授業中に立ち上がって逃亡出来たらどんなに気が晴れるだろう。
それでも私は何か柔らかい鎖で繋がれている。
逃げることはきっと出来るんだろう。
でも逃げてはいけないという自分の正義感ギリギリの所でなんとか耐えているんだ。
1/24/2025, 11:02:54 AM