〔お題:世界の終わりに君と〕
【タイトル:君の側で】
世界の終わり、か。
気にしたことはないよ。
だって、世界どころか、自分の人生だっていつ終わるか分からないんだから。
まあもし終わるなら、どんな状況であれ、君がそばにいてくれればそれでいいかな。
何でって?
好きだから。
つい、思い出してしまった。
あなたがこんなこと聞いてくるから。
「…どうして、僕と付き合ってくれたの?」
緩くなっていた手を握り直して答えた。
「…あんな告白されて、好きにならないわけないでしょ、バカ」
「そっか、ありがとう」
彼が優しい笑顔を浮かべる。
「…言い出しっぺはあなたなんだから、私たちの世界が終わるまで、絶対離れないでよね」
「ご安心を、終わったとしても離れたりしないので」
「ふふ、何よそれ…」
そうね、絶対離れたりしない。例え世界が終わろうとも。
私の、最愛の人。
6/7/2023, 12:01:42 PM