雨が降っていた。暗い空と、反射した光にクラクラとした。蛙が、煩かった。あの日の温度を、今でも鮮明に覚えている。それなのに―――君の声だけが、思い出せない。梅雨。雨ばかりで憂鬱な、主に6月頃を指す。彼がいなくなって、凡そ10年。雨は、嫌いだ。――中略――嗚呼、思い出した。あの日、君が言った言葉を。走る。ただ、息を切らして。約束を果たす為に。だからお願い。あの場所で、待っていて。
2/13/2026, 12:47:51 PM