白燈

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束の間の休息

長く苦しい 戦いだった
物語も これで佳境

思い返せば いろいろなことがあった
最後になって思うのは
ようやくこれで 肩の荷が下りる

もしも次があるのなら
もっと穏やかな道のりを

刺激があるのも嫌いじゃないが
安らかな終わりを望んでいた

そうして私は 頁を閉じる

席を立って キッチンへ
珈琲を入れ 束の間の休息
小説を読み終えた後の
これが醍醐味

10/9/2024, 5:21:15 AM