君の手を引いて走る短く漏らした息は白い煙のように寒空に溶けた好きだよ。僕ら、2人とも溶け合って一緒になってしまえばいいのに。終わりなんて、消えてしまえば。神様、どうか。こんな僕らがまた出会えますように。温もりに包まれて生きられるように。カサカサの唇が割れて血が滲む。空になった手の冷たさを誤魔化すように強く握り締めた。僕らは遠くへ、遠くへと駆け抜けてゆく。さようなら。また、どこかで『巡り会えたら』
10/3/2022, 4:43:39 PM