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『街の明かり』

よくよく考えて選んだ光にホオズキの実を近づけると、吸い込まれるように中に入った。

星祭りの翌日は、こうして地に残った星を拾い集める。けれど、ただ集めれば良いわけではない。

その光がこれから一年、我が家を照らすのだ。

その光如何では、家の中が明るくも暗くもなる。明度という意味でも、命運という意味でも。
まさしく明暗を分けるのだ。

ひぃ、ふぅ、みぃ。
まだ足りない。

あちらこちらの家々に明かりが灯り始める。仄青い光、暖かく赤い光、まばゆく輝く金色の光。

私はひとり探し続ける。

もっと強い光を。
もっと烈しい光を。


でないと、我が家の奥に巣食うあの恐ろしい穢れを抑え込めないから。

7/8/2024, 2:45:40 PM