藍瑠

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「っうわ、さむ。」

玄関の扉を開けると、北風の洗礼が俺を襲いかかる。正直、耳が凍りそうな程寒いが、我慢して一歩を踏み出す。

「よっ。」

歩道に出たすぐそこに、友達がいた。

「寒いよな~。こんな日には、コーヒーが欲しくなるよな。まあ俺飲めないけど。」

「あはは、なんだよそれ。」

友人が笑っていると、なんだか俺も笑えてきて、二人して道端で笑い転げた。

案外、人と話して、笑ったりすると、身体って暖まるものなんだなあ。なんて漠然と思う。
呼吸をすると白くなる息は、冬の寒さを体現しているようだった。

題:寒さが身に染みて

1/11/2024, 12:33:46 PM