小説
おばみつ※転生if
ぽとりと目の前でハンカチが落ちる。持ち主である男性は、落としたことに全く気づいていない様子だ。
どうしよう、声をかけるべきかな。
でも恥ずかしい。…ああでもでも!
もしかしたら大切な物かもしれないわ!
そうよ、甘露寺蜜璃!大きな勇気じゃなくてもいいの!小さな勇気を出すのよ!
そう心に思い、ハンカチを拾い上げ声を上げる。
「あ、あの!お兄さん!」
声に気づいたらしい男性がこちらを振り向く。
マスク姿の男性は驚いたように目を見開いていた。
「これ、落としましたよ!」
これが私、甘露寺蜜璃と彼、伊黒小芭内さんとの出会いだった。
1/27/2025, 12:27:01 PM