川柳えむ

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 靴紐が解けるように、僕らの手は離れていった。
 追い掛けようと走り出したところを、解けた靴紐が足に絡まって、転んでしまった。
 転んで擦り剥いてできた傷は、徐々に痛みを増していく。
 いつかは消える痛みだとしても、この感情は、傷跡としてずっと残るのだろう。


『靴紐』

9/17/2025, 10:33:00 PM