🌿皆さん、こんばんは🌿
今日の詩は、出会いと別れを詠んだものになりますが、自分に置き換えてみて、あるいは主人公を描いて文章から受ける印象と照らし合わせて想像してみてくださいませ🍊
ではでは...どうぞ!
『邂逅の爪痕』
希薄なれども
言葉交えるらば
語る心は親しげに
いつぞやの縁と違うことなんぞあるまいぞ
幾度の出会いも一会なれば
会者定離がこの世の常か
むごたらしさか
袖振り合うも多生の縁
無情なるぞ人の世は 
掴むを許さぬ非情のことわり
僅かばかりといえども
こころ通わせ称えたであろうに
今や還ることばやついに無し
踵を返して去りゆく背中は
過ぎたる過去の儚さか
惨めなおもてに皺を刻む
時の悪戯に邂逅の喜びや
憂いと成り果て棘となる
虚しさに
行くあてのなく
思いが荒む胸に沁みては染みとなる
切実なるも諦めの
握る手のひらに刺さる爪は
泡沫の叫びか
*
かつて交わした言葉のぬくもりは、
いまも指の隙間に残っている。
けれど、返ることばや、ついになし。
10/17/2025, 11:12:29 AM