fulazna

Open App

「寒くなってきたね〜」
妹はそう言いながらこたつでみかんを食べていた。
「ねぇ!今年も雪降るかな!?」
妹は雪が降って欲しいみたいで、この時期になると雪が降っていないかいつも外を眺めている。
私は雪は降って欲しくない。なんせ道路が雪で満たされてしまい学校に行くのが困難になってしまう。
電車ならまだ遅延で許されるだろう。しかし私はバス通学だ。バスに遅延なんてない。
雪のせいで遅れたと言っても遅刻扱いだ。
「私は雪降って欲しくないな…」
「なんで!?雪が降ると楽しいじゃん!! 」
妹は信じられないと言った顔をしてこちらを見ていた。
「雪だるまとかも作れるし、友達と雪合戦もできるし…色んなことできるじゃん!!」
そう楽しそうに話す妹を見て「犬」みたいだなと思った。
だとしたら自分は「猫」なんだろうか…
そんなことを思いながら私はみかんの皮を剥いた。

12/15/2024, 10:12:36 AM