色、と言うのに、色でない。
それが白と黒。
白や黒は、赤や青にはなれない。
鮮やかな色にも、くすんだ色にも、渋い色にも、明るい色にもなれない。目に映るもののなかで、白色や黒色が映える色を考えてみると分かるが、白と黒は、お互いがお互いに目立たせている色でもある。
そんなわけで、僕ら双子もそのような存在なのだと思う。
料理ができない兄。
音符が読める僕。
運動神経は良い兄。
陸上競技なら負け無しの僕。
互いにとって無いものを、互いは持っている。
その感覚はあまり不思議とは感じず、ごく当たり前のものだと、心の隅で思っていた。
兄が白なら、僕は黒。
お互いに無くてはならない存在だから、赤や青なんて色は必要無い。
モノクロでいい。
ぶっちゃけそれが僕らにとっての幸せで、灰色なんて色も必要無いのだ。
2025.9.29.「モノクロ」
最近ずっと思ってる事。
:音楽の悪魔がいる時代に生まれて良かった。
9/29/2025, 4:14:34 PM