私は病院のベッドの上にいる。
84年、生きてきた。
やはり年齢には敵わないようで、私の体も病気に冒されている。
もう先は長くないのが、医師の見解だ。
実際、私の体はたくさんの管で繋がれており、ようやく生きている状態。
84年…色々あった。
幼い頃は、戦争もあったから貧しかったけど、家族みんなで支え合いながら暮らしていた。
結婚はお見合いだったけど、誠実で素敵な男性とも結婚できた。
子どもも二人できた。
幸せだった…
夫には先立たれてしまったけど、娘と息子は可愛い孫を見せてくれた。
3人の孫もとても可愛い。
もう喋れなくなった私だけど、意識はあり、周りの声はちゃんと聞こえている。
娘や息子、孫たちが感謝の言葉を伝えてくれていたり、親孝行できなかったと泣いている。
「泣かないでおくれ、私はとても幸せな人生だったよ。お礼を言うのは私の方さ。ありがとう、みんな。私は安心して逝くことができるよ。」
「ハッピーエンド」
3/29/2024, 12:05:45 PM