放課後の薄暗い教室の中
外の明かりで透けて見える2人
カーテン越しにクスクス笑い声が漏れている
他愛もない会話でふざけ合っているようなそんな空気
忘れ物をして戻ってきたけれど、
邪魔しちゃいけないやつかなと少し待ったのが仇になった。
「…練習してみよっか」
「ええー?どうしよっかなぁ」
そんな会話の後に聞こえたリップ音。
一瞬の躊躇
数歩後ずさる。
深呼吸。
数秒待って、
「……、忘れ物ー!薄暗いしヤダなー! あ、〇〇ちゃん、△△ちゃん!まだ残ってたんだ??忘れ物しちゃったー笑 あったあった!じゃあね、また明日〜バイバイ〜」
一息で喋り切る。
急いで教室を出る。
後ろから「ビックリした〜…バレてないよね…?」「大丈夫そう…」なんて会話が聞こえる。
こっちだってビックリした!!ホントにビックリした!!
友達のそういうの見たくなかった!!!!
混乱したまま廊下を走る。
内緒話とか恋愛相談だと思ったのに…!
明日普通に挨拶出来るだろうか…しないと駄目なやつだこれ…
憂鬱過ぎる…
悶々と明日の「おはよう」をシミュレートしながら家まで帰るのでした。
10/13/2024, 6:25:10 AM