ぼぼ

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 太陽のような人。
 彼らはその輝きで誰かの目や肌を焼いていることに気づかない。明るく照らされることだけが救いではない。また太陽は己の身すらも焼き尽くしている。
 時には木陰で一人、休むことも必要だ。
 逃げているわけでも、目を背けている訳でもない。あの光に耐えうる心を得るために、ただじっと己の影と対話する。
 何故こんなにも光が痛く苦しいのか。
 眩しくて目も開けられないのか。
 己に光の元を歩く資格がないというのか。
 そんなことを考えていれば、どんどんと光は遠ざかっていくのだろうか。

 いいえ。

 私たちの冷えきった心に、太陽は熱すぎるだけのこと。
 心が温まれば、また光の元を歩けるだろう。
 凍りついた心は中々溶けないだろうけれど、それは鎧。
 心を守るための鎧。
 無理に溶かしてはならないもの。

 いつか、氷は溶ける。
 どんなに不安でも、木陰から出たくなくても。

 そして、遠ざかってしまったと思った太陽は、いつも、いつでも、そこにある。


2/23/2023, 8:55:14 AM