猫とモカチーノ

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以前の私は、将来のことを考えるのが嫌いだった。

自分は大した人間じゃなくて、それに反して世界はすごい人で溢れている。

そう気づいてからは、器用な人と食べな自分をよく比較するようになっていて

「あぁ、あの人たちは立派に大人になって就職して、いい人と結ばれて幸せな人生が待っているんだろうな」

なんて、這いあがろうともせずに嫉妬して。

将来のことどころか、明日のことすら考えたくない毎日だった。

そんな、どうしようもない私のことを好きだというもの好きな人もいて

「あなたが気づいていないだけで、あなたも十分素敵な人ですよ」

そんな、もったいない言葉をかけてくれた。

彼はよく私の良いところを見つけてくれた。
自分じゃ悪いところしか目につかなかったからそれが新鮮で、知らなかった自分をたくさん知った。

そうして少しずつ、彼と過ごす明日が楽しみになっていった。

この先、未来永劫変わらぬ愛を永遠を誓う日。

「これからあなたと歩む未来が楽しみで仕方がない」

涙ぐみながら、心底嬉しそうにそう告げた彼につられて涙が溢れた。

私も、あなたと歩む未来なら怖くないよ。


お題『未来』

6/17/2024, 2:17:57 PM