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【手放した時間】

あのとき君との未来を諦めたのは僕だった。
君の気持ちが僕からなくなり、それが他へ向いていると知った瞬間に考えたのは君の幸せのことだった。
僕では君の幸せにはなれない…そう悟ったとき、僕は自らその時間を手放した。
僕が願うのは君の幸せ。その隣に誰がいようと、君が幸せならそれでよかった。君の幸せが僕の幸せ…なんて、まるで漫画のような独白も真実だった。

きっと僕はもう誰も愛せない。君以外愛したりもしない。
それで幸せかと問われれば、それでいいのかと言われれば―――それで幸せだから、それでいいという。

僕の幸せは、手放した時間のその先にある。

11/24/2025, 8:03:11 AM