むじ。

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一輪の花が咲く。 
 
たとえそれが地味に見えても、萎びて見えても、
そこには沢山の蝶や虫、鳥たちが集まる。

深く張った根っこが土壌を強くする。

いつか死を迎えても、それを虫たちが食べて、
土壌は肥え、新しい種の糧となる。

自身をどれだけ嫌っていても、
醜く感じていても、

きっと何処かの誰かにとって大切な存在となる。

何処の誰かは分からないけど、

きっと自身の一部でも愛してくれる存在が
あるのなら、それは生きる意味となるのだろう。

これは凛と咲いた花のようなあの人が

去り際に私に向けた春風。

【No.21 #一輪の花】

2/24/2025, 12:53:20 PM