テーマ 束の間の休息
「速報ー速報ー一時戦争が休戦にー」
「やっとかぁ」
「本部も危なくなってきたのかな」
「遅すぎだろ」
「この国大丈夫かな...」
ガヤガヤとたくさんの者たちが新聞を見ている。
「戦争ってあとちょっとで出動しなきゃじゃーん」
「しょうがないだろ、一週間したら僕も行くけど」
アイスを片手に駄々をこねるあいつ。
「まぁ生きれればオッケーということで」
「..そうだな」
「じゃあいってきまーす」
あいつが戦場へ出発した。
「ああ、僕もすぐに行くから絶対生きてろよー」
「生きれるって」
不安しかないな。
「じゃあ行ってきます。」
もう誰もいない家、あいつと二人だけだった家、また二人で帰ってくるから。
「おっ!いたいた〜」
「一週間ぶりー」
「戦争長引きすぎだよ〜」
「「「「皆発泡用意」」」」
声が聞こえた。
「「「撃て」」」
ドンッドンッと音がして、こちらの兵も撃たれて、
殺して
殺して
「 ぁ」
あいつも撃たれた。
横にいるけど、助けてやれない。
振り向いたら、
横を向いたら、
銃から視線を落としたら、
僕も死んでしまうから。
「ごめんっ..!ごめん..!
ごめんなさい...!」
拭いきれない後悔が残った。
戦争には勝ったらしい。でもそんなこと僕にはどうでもよかった。
おわり
10/9/2024, 6:20:10 AM