よつば666

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お題『また会いましょう』

 パジャマパーティーで萌香の家に訪れた真珠星(すぴか)と委員長は目の前のキングペンギンの剥製に驚いていると後ろから萌香の母親が嬉しそうに2人に話しかけた。

萌香の母親「よく出来た剥製でしょう〜。友達から譲ってもらったの」

と言って萌香の母は作りかけの夕食の準備をする為リビングのドアへ向かう。いいそびれたのかドアノブに手をかけたまま振り向き真珠星達にご飯が出来るまで自由にして良いからと伝え、ドアを開きリビングの奥にあるキッチンへ向かった。
剥製の前で立ったままの二人に痺れを切らした萌香は二人の手を取り、2階にある自分の部屋へと連れて行く。
荷物を置いて少しリラックスしたところで萌香の母が夕食が出来上がったと伝えに来た。
夕飯は煮込みハンバーグとサラダと冷製スープという洋食だ。夕食を終え順番に風呂に入った。萌香の母が2階の客間に3人の布団を用意したからと言ったのでその部屋へ3人は飲み物や軽いお菓子を持って向かった。いよいよパジャマパーティーの始まりだ。

話の内容は自分の好きなこと、今ハマっているもの、学校のことや恋愛のことを3人は語り合った。
萌香が恋愛のことで悩んでいるようだ。真珠星達は興味津々で聞いている。

萌香「屋上で見つけたあのかっこいい人、実は……この前の遠足の時にあったの!」

委員長は探偵や警察になった気分で話す。

委員長「……つまりあの人(星)は同い学年ってことね」

萌香は首を上下に振り、今更恥ずかしくなったのか顔をかけ布団で覆う。数分後ドアをノックする音が聞こえた。急に静まり返る3人。再びドアがノックされる。萌香は返事をした。

萌香「は〜い」

ノックの音の正体は萌香の母だった。

萌香の母「夜中12時回ったからキリのいいところで寝なさいね〜」

とだけ伝え部屋に入ることはなかった。3人は歯を磨き布団に入り寝ることにした。
翌朝、朝食を食べ終え午前中にはパジャマパーティーは終わった。母親が朝から仕事だったので歩いて駅の改札口まで向かう。萌香は笑顔で二人を見送っている。

萌香「今日はありがとう。また明日ね〜」

真珠星「うん。じゃあね」

委員長「こちらこそありがとう。楽しかったわ。明日、月曜日にまた会いましょう〜」

真珠星と委員長は手を振りながら駅のホームへ向かう。二人の姿が見えなくなるまで萌香は改札口に立っていた。

End

11/14/2024, 9:10:12 AM