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私が引きこもっていた中学時代のこと。
誰にも会いたくなくて、たくさんの関わりを断ってしまっていたけれど、一人だけ、会える人がいた。1年上の部活の先輩。私にとってお姉さん的な存在だった。引きこもっていた私に、普通に会いに来て、そして普通に接してくれた。当時の私にとって、唯一の、人との、社会との、つながりだった。
ある日突然、先輩から電話。
「部活来てよ。来月から、親の転勤で遠くに引っ越すことになった。だから、あと少しだけでも、一緒に部活やろうよ。」
目の前が真っ暗になった。先輩がいなくなったら、私、どうやって生きていけば良いんだろう…。と。考えて、考えて、出した結論。
「今なら先輩がいる。今、外に出ないまま、先輩がいなくなったら、私は一生外に出られないかもしれない。」
いきなり学校はハードルが高かったから、まずは家から出て、先輩のうちに行った。それから、朝、先輩の家に寄らせてもらって、そこから一緒に学校に行った。
先輩は予定通り引っ越していってしまったけれど、先輩のおかげで、私は社会とつながり続けることができた。
先輩は、今も遠くにいるけれど、今でも私の恩人だし、大切な存在。

5/19/2024, 10:18:15 AM